成果実績

  • TOP
  • 成果実績
  • 辻本 奈々(一般社団法人日本手作りコスメ協会)

NAGOYA WOMEN STARTUP LAB.

辻本 奈々(一般社団法人日本手作りコスメ協会)

2021.06.04 更新

経歴

中学1年の夏、ニキビ治療で訪れた皮膚科で手作りコスメと出会い、手作りコスメで肌のケアをおこないニキビを改善させる。以来、手作りコスメでスキンケア、メイクを行い、結婚後も家族が使う物は手作りしている。友達と自宅で手作りコスメを一緒に作るようになったことがきっかけで、手作りコスメ教室の開業を決意、起業塾の参加を経て、2016年4月に手作りコスメ教室NAANOを開業。その後、受講生から資格講座の要望があり、2017年7月に一般社団法人日本手作りコスメ協会を設立、手作りコスメ講師の育成をスタート。他にも、手作りコスメの容器を輸入販売する事業も行っている。今回参加したNAGOYA WOMEN STARTUP LAB.で、株式会社の設立と手作りコスメキット事業を新たにスタートさせた。

新規事業の内容

ニッチな市場である手作りコスメを、どうしたら多くの人に知ってもらえるか?ここを考えたときに、手作りコスメキットという形であれば様々な人へ届けることが可能だと思い、新規事業をスタートさせました。最初のキットは、小学生の子ども向けからスタートしていきます。今の子ども達は、自信が持てなかったり、失敗を恐れて意思決定ができなかったり、人と違うことを極端に嫌う子ども達が増えていると言われています。そうした子ども達に手作りコスメキットと通して、自分でできた!という自信と個性を育む時間を体験して貰いたいです。化粧品を手作りすることは、自分と向き合う時間にもなります。更に、手作りしたコスメは自分の個性の象徴です。手作りコスメキットという商品を通して、自分の個性を大切にしてお互いの個性の違いを認め合う社会にしていきたいと考えています。この新規事業で、性別年齢に関係なく、誰もが自分らしいメイクを思いっきり楽しめるように様々な手作りコスメキットを販売していきます。

参加当時の現状

手作りコスメの市場をどう広げていこうか、手作りコスメ需要をどう掘り起こしたいか、手作りコスメに興味がある人たちをどうしたら当協会へ引っ張ってこれるかと考えていた頃でした。具体的なアイディアは浮かんでいませんでした。

影響を受けたプログラムと変化

スタートアップ・セミナーの学びで、市場を小さくとらえず、「手作りコスメ」じゃなくて「手作り」「化粧品」ととらえることが新商品にたどり着くきっかけになりました。手作りコスメとはかけ離れた人たちに対して、どう知ってもらおうかと考えたとき、ちょうどコロナ禍で学校が休校になった子どもたちが、色々と作りたがっていたことを思い出しました。手作りキットがあれば、子どもたちでも気軽に作れるのでは!と思いつきました。「メイキングトイ」という市場があることを知り、伸びてきていることも知りました。子どもたちは手作りが大好き、キッズコスメも伸びてきている、この両方を掛け合わせるとおもしろいなぁ、商品化したいなぁという思いが湧いてきました。そこで、繋がりのあるお母さんたち110人ぐらいに、化粧品を簡単に作れるキットがあったら子どもたちに作らせる?作らせない?と聞いてみたら反応が良くて、「扱っている素材が天然中心だったら作らせたい、子どもだけじゃなくて私も作りたい!」という反応が返ってきました。これはいけるかも!と手応えを感じて、伴走支援を受けるための選抜面談のときに、手作りキットについてプレゼンしました。コロナ禍の影響で、想定していた容器が手に入らないなどのトラブルもありましたが、なんとか容器も準備でき、手作りキットのクラファンが4月にスタートし、無事に目標金額を達成することができました。
今は、クラファン支援者への発送と2021年7月の販売スタートに向けて準備を進めています。しばらくは、コロナ禍の影響もありお家時間を楽しむ需要も増えると思うので、夏休みやお盆などにはぜひ手作りキットでお家時間を楽しんでいただけたらと思います。

今後の展開

最近のトレンドとして、オーガニック志向の男性も増えてきているので、子ども向け手作りキットが軌道に乗り始めたら、大人向けやLGBTQ向けにパッケージや内容を変えて展開できないかと考えています。また、協会で取り扱う素材にもオーガニックやフェアトレードのものを取り入れたり、日本製の精油や東海地域の地産地消の原料を取り入れたり、商品の幅を広げていきたいと思っています。たとえば東栄町は大手海外コスメブランドが原料として使っているセリサイトの産地です。原料を採掘しているところを見たり触れたりできる鉱山ツアーも開催されています。そうした情報を、手作りコスメキットに入れて多くの人に知って貰い、実際に現地へ訪れてもらえるような取り組みも行いたいです。普段、自分が使っている化粧品がどんな所で作られてどんな物なのかを知って、手作りコスメキットをきっかけに、原料や生産地にも興味関心を持っていただけるような商品がつくれたら面白いなと考えています。